大手TVメーカー「創維」(Skyworth)の創業者が恒大の真相を暴露

2023/10/4 08:30

1兆元規模の不動産帝王とも言われた中国恒大が、9月28日に会長の許家印氏が犯罪行為で強制措置を講じられたことで、崩壊とも言える事態に陥っている。

これについて、テレビメーカー大手3社の1つである「創維」(Skyworth)の創業者で知名度のある黄宏生氏は10月2日、ビデオで事の真相を述べ、許氏について「公然と中国国民を敵に回している」、「国を騙し庶民を騙した」と痛烈に批判した。

黄氏は「多くの知り合いが恒大に騙された」と述べている。許氏は以前、「不動産王・恒大」などと威を借りるような形で黄氏の友人に対し、「金を預ければ年に15%の利息が付く」などと吹聴したが、結局は元金も利息も戻らなかったという。

黄氏はまた、「恒大は2021年、法的トラブルに巻き込まれた際に、国から特別の保護を受け、各地のマンションの問題やサプライヤーへの支払い問題をすべてある裁判所に委ねることになったが、許氏はアメリカの『破産保護』により、債務を中国に放って資産をアメリカに残そうとするなど、アメリカの政権や中国への対抗を利用して『抜け穴』を行こうとした」とも述べている。

黄氏はこうした行為に対し、「国民を敵に回し、国家を敵に回している」と指摘した。また、「許氏がこうした策を取らずに『空間を時間に変える』ことでマンション納入問題を解決していれば、おそらく徐々に(落ち着いて)いっただろう」とも述べている。「中国の実業家はこれを他山の石とし、苦しい時は必ず誠意を持って乗り越えるべきだ」と言っている。

創維集団は、1988年に黄氏などにより香港で設立され、広東省深セン市のハイテク産業パークに本社を置いて両地で事業展開し、デジタル家電やネットワーク、通信製品を生産するハイテク関連の上場会社である。現在の持ち株会社は、2000年に香港で一部上場した「香港創維デジタル控股」である。

(中国経済新聞)