中国、北京など4大都市も2軒目住宅購入時の優遇策を導入

2023/09/4 20:30

中国で今、2軒目の住宅を購入する際に、過去にローンを組み住宅を購入した場合でも、現時点で現地に不動産を保有していなければ、1軒目と同じ頭金割合や金利面での優遇を受けられる措置が広まっている。

不動産業界や住宅購入者が待ち望んでいたこの政策は、すでに福建省のアモイ、広東省の中山、恵州、東莞、湖北省の武漢、鄂州、四川省の成都、江蘇省などで導入され、このほど広東省広州と深センで施行されたのに続き、上海と北京も9月1日から導入されている。

中国では現在、2軒目の物件を購入する場合、頭金割合やローンの金利などが高く設定されている。

北京市の場合、一般の住宅を購入する際の頭金割合は、1軒目では全支払額の35%以上とされているが、2軒目だと最低60%となり、その差は25%である。しかし今回の制度の導入で、物件価格が600万元(約1.2億円)の場合、頭金を150万元(約3017万円)節約することができる。また上海では、条件に適合した2軒目の物件を購入する際、元金200万元(約4022万円)で30年間の固定金利ローンを組んだ場合、利息分としておよそ31万元(約623万円)減額、毎月の支払額でおよそ851元/月(約1.7万円)減額となる。

易居研究院の研究リーダーである厳躍進氏は、今回の政策について、住宅購入時の予算を節約できる上、客観的に見て市場の見通しも明るいものになり、取引の活発化や刺激につながるものと見ている。不動産市場は今、秋のかき入れ時を迎えており、上海では積極的に物件が売り出されているほか、購入する側も政策の導入を受けて食指を動かし始め、明確な購入プランを打ち出している。刺激を受けた上海は9月から取引の活発な状態が続き、新築・中古物件などでかなりの結果が現れるほか、銀行や仲介業者などの取扱量も伸びていくものと見られる。

(中国経済新聞)