上海、配車タクシー用輸証の交付を中止

2023/07/25 08:30

上海市の道路運輸管理局は7月21日、ネットでのタクシー予約事業の新規受け付けを7月22日午前0時から中止すると発表した。すでに受け付けていた分は影響しない。さらに2023年9月20日午前0時から、タクシー予約運輸証の交付(新規)も中止する。

これらの措置による市民への影響について道路運輸管理局は、「上海市は現在、運輸証のある配車用車両がおよそ7.6万台、流しのタクシーは5万台あり、受付の中止で市民の移動に大きな影響が出ることはない。『申程出行』、『享道出行』、『美団打車』、『曹操出行』、『T3出行』など正規のタクシー会社や配車サイトで呼び出しをすればよい」と答えている。

中国では今年に入り、海南省三亜市、広東省珠海市、山東省済南市、四川省遂寧市などでネットでのタクシー配車事業に対するリスクアラートが発表され、車両の数が多すぎて業界内で不況を招きつつあると市民に注意を呼びかけている。

配車事業は成長の一途をたどっており、配車管理情報の相互システムデータによると6月の呼び出し件数は前年同月より20%多い7.63億件で、2021年同月の7.01億件から8.8%増えている。ただしこの2年間は、登録車両の台数やドライバーの数がそれを上回る勢いで増えている。6月30日現在の中国全土での配車用免許の交付件数は579万件で、2021年同期の349.3万件より65.8%も多く、また運輸証の交付件数は2021年6月の132.7万件から83.4%増の243.4万件である。これらの数字から、ここ2年間は輸送力の伸びが利用数の伸びを大きく上回り、供給過多に近づいている様子がわかる。

(中国経済新聞)