アリババは6月20日に公式アカウントで、グループの会長兼CEOである張勇(Zhang Yong)氏が、役員会の同意を受け今年9月10日に退任すると発表した。張氏は今後、阿里雲智能グループ((Alibaba Cloud Intelligence))の会長兼CEOとなり、クラウド事業に専念する。
張氏はアリババ全社員に対し、「阿里雲智能はすでに完全に切り離され、成長への大切な時期を迎えており、全力投球しなければならない」とのメールを送った。また、今後の成長ルールや基準を考え、2社の会長とCEOを兼務するべきでないとし、グループ役員会の同意を経て今年9月10日に会長兼CEOを辞任するという。今後は阿里雲智能グループの会長兼CEOとしてクラウド事業に専念するとのことである。
また、アリババグループの会長には執行副会長である蔡崇信氏が就任し、CEOには淘天グループの会長である呉泳銘(Wu Yongming)氏が兼務することになった。
蔡氏は、1999年の会社設立から2013年までCFOを務め、2014年にはニューヨークでの上場へと導き、その後は投資事業を受け持つなど、会社の誕生から成長に至る中で常に重要な役割を担ってきた。
一方、呉氏は技術畑の出身であり、これまでB2B、タオバオ、アリペイなど主力事業の最高技術責任者を務め、各事業でアーキテクチャーを形成してきた。また同じく主力事業であるプラットフォーム「アリママ」を立ち上げたほか、タオバオのスマホ版を生み出してワイヤレス化を果たすなど、社内でカリスマ性を備えている。
(中国経済新聞)