長らく低迷していた杭州の中古住宅市場は、23ヶ月を経て3月にようやく待望の「1万戸超」市場を迎えることができた。
しかし、その結果、市場が楽観的状況になったわけではなく、20万戸という物件数のプレッシャーの中で、住宅購入者は価格に敏感で家主も「家はまだ売りにくい」と話す。
中国の不動産情報プラットフォーム「杭州貝壳研究所」のデータによると、杭州市(富陽区、臨安区を含む)の3月における中古住宅の成約件数は1万828件に達した。これは2月の7396戸に比べ46%増、昨年3月の4524戸に比べ139%増となった。
前回、成約件数が1万件を超えたのは2021年4月で、それ以降、中古物件市場は低迷の一途だった。この1年間、中古物件の月間成約数は5000戸に届かず苦戦を強いられていた。
しかし、3月に急速に進んだ「1万戸」市場については、あまり楽観視されていないようだ。 中国の不動産情報プラットフォーム「杭州貝壳研究所」のデータによると、3月以降、中古住宅の内見件数と成約件数が減少し始め、3月の週平均内見数は2月中旬のピーク時と比べて約15%減少した。こうした成約件数の減少は、4月に中古物件の成約件数が更に下落することを意味し、「1万件」市場は短命に終わる可能性が高い。
その理由の一つとして、一時的に市場が回復した後、一部の家主の考え方に変化が生じ、価格交渉の余地が少なくなったため、住宅購入者が価格に対して更に敏感になったことが挙げられる。一方、杭州の中古住宅物件数は20万戸を超え、住宅購入者はより合理的になり、価格を理由に買い手と売り手の間で膠着状態に陥りやすい状況になっている。
(中国経済新聞)