2月19日、ある女性が中国版ツイッター「微博（ウェイボー）」に「パンの中に2～3cmの金属片が入っていた」と投稿、それは瞬く間に拡散した。中国の大手パン製造メーカー「桃李面包（パン）」は21日、「弊社は、全ての商品に対して金属検出機で検査を行なっており、製造工程で金属片が混入した可能性はない」と発表した。

ネット上で公開された写真には、表面にサビ跡が付いた長さ2〜3cmほどの金属片がパンの中に入っているのが写っている。

「桃李面包」は全ての製造工程で安全検査を完了、金属片などは見つからなかったとした。また仕込み、分割、成形、焼成など製造工程で何度も金属検査を行い、金属片が混入する可能性はないとしている。同社は既に遼寧省鞍山市の公安局へ被害届を提出しており、今後本格的な調査が始まる。

広東省食品安全保障促進委員会の長朱丹（Zhang Zhudan）副会長は、全ての製造工程を終えて作られた商品に金属片が混入する可能性は極めて低い。今回の件に関しては十分に調査する必要がある、と述べた。

「桃李面包」は、パン・菓子・月餅などを製造する上場企業で、パンメーカーNo.1銘柄とされている。2021年、前年比6.2％増の63.4億元（約1241億円）の売上を達成、2022年の業績速報によると、売上高は前年比5.5％増の66.9億元（約1309億円）だった。また新型コロナウイルスや夏に中国の一部地域で電力供給制限が実施された影響により一部原材料の価格が上昇、親会社株主に帰属する純利益は前年比15.11％減少したものの6.5億元（約127億円）だった。

（中国経済新聞）