貴州茅台、「採用試験に2230円を徴収?」に「中止した」と返答 採用率は1.2%

2022/12/29 23:33

中国の酒造会社・貴州茅台酒(以下「貴州茅台(MOUTAI)」)は先ごろ、2023年度の新卒生採用時に120元/人(約2230円/人)の受験料を徴収すると発表した。

これについて貴州茅台は12月26日、「中止した」と答えたが、27日にメディアから改めて電話での問い合わせを受けた際に採用部門が「よくわからない。担当者がおらず確認が必要だ」と答えた。その後は電話が通じない状態である。

茅台集団の孫会社である貴州省仁懐市の仁帥(REN SHUAI)酒業も同様の費用を徴取していた。しかし12月27日、「12月13日に発表された3回目の中途採用情報について、書類選考の合格者に対する120元/人(約2230円/人)の受験料徴収は貴州茅台と同じく中止となったか」というにメディアからの電話質問に対しては、「貴州茅台に確認する必要がある」と返答し、その後は電話が通じない。

貴州茅台のホームページを見ると、採用について記載のある2015年以降で、2017年の中途採用時に初めて「出願料200元」(約3828円)と表記されており、さらに採用予定者に対して社員病院にて150元(約2871円)を支払って健康診断を受けることとされている。また2020年の中途採用については150元/人(約2871円/人)、2022年の新卒および技術者の採用については120元/人(約2230円/人)の出願料が必要となっている。

さらに2023年の新卒採用について、会社側が発表している「採用6人に対し500人以上が応募」で計算すれば、採用率は約1.2%となる。澎湃新聞(Peng Bai Xin Wen)によると、書類選考が終了した2023年の中国国家公務員の採用率はおよそ70対1、つまり1.4%であり、貴州茅台の難易度はほぼ公務員並みとなる。激しい競争の末に手に入るのは3年間の労働契約であり、採用情報によると「会社は採用者と3年間の固定労働契約を結び、試用期間は6か月以内で、この間に条件に合わないと見なした場合は労働契約を解除する」とされている。

(中国経済新聞)