北京、朝陽体育館に発熱外来を開設

2022/12/18 11:21

新型コロナウイルスを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策が破綻した中国では、感染の拡大により、発熱患者が急激に増えている。発熱外来には、6時間待ちの長蛇の列ができ、発熱患者数は30倍に増加していると報道されている。

中国紙、北京青年報によると12月14日、北京市朝陽区にある朝陽体育館に、朝陽病院第二発熱外来を開設した。主に14歳以上の発熱患者に対し治療と薬の処方を行い、近隣医療機関における負担の軽減を目的としている。

朝陽体育館の入り口には、「朝陽病院第二発熱外来」の看板があり、受診者は病院スタッフに誘導され、中へ入っていく。発熱外来には、受付、診療案内所、支払窓口、院内薬局があり、受診者は受付後、診療案内所で登録を済ませる。その後、待合室において、1メートルの安全距離を保ちながら、順番に前へ進んでいく。

発熱外来では、受診者が何度も往復することがないよう、一方通行のルートを設けており、入り口から診察まで、決められたルートで、診察、支払い、薬の受け取りを済ませることができる。また、診察スペースには診察台2台、合計4名の医療スタッフが常駐しており、解熱剤や鎮痛剤を揃えた臨時薬局も設置されている。

朝陽病院第二発熱外来の医療スタッフは、すべて朝陽病院本部のスタッフであり、また、救急薬や医療機器を備えた救急処置室も設置されている。受診者が診察中に突然容態が悪化した場合でも、現場の医療スタッフで緊急処置ができるようにされている。

「朝陽病院第二発熱外来」の診療時間は、毎日9時から20時までで、予約をする必要はない。また、PCR検査や抗原検査は行なっておらず、基礎疾患に対する診療も行なっていない。

(中国経済新聞)