12月12日、北京市衛生健康委員会副主任兼スポークスマンの李昂(Li Ang)氏は会議で、「新型コロナウイルスの感染対策が緩和され、多くの新規感染者が自宅療養を選択するようになったことで、入院患者数やPCR検査数が減少傾向に転じている。また、発熱外来の受診者が大幅に増え、救急車の出動要請が急増している」と述べた。
李氏によると、12月11日、市内の発熱外来には1週間前の16倍となる2.2万人の患者が訪れた。12月5日から11日までの感染症症例監視測定データによると、市内の2級(地域の中核病院にあたる)以上の病院では前週の6.2倍となる1.9万人の感染者が確認されている。また、救急車の出動要請が急増しており、9日にはピーク時で通常の6倍となる24時間に3.1万件の通報があった。
同時期、市内のコンテナ病院と指定病院の入院者数は減少し、退院者数は増加している。12月8日から11日までに5,517人が入院、2.1万人が退院、1日の入院者数は1,762人から1,064人に減少、退院者数は4,723人から5,061人に増加している。コンテナ病院のベッド稼働率は、12月8日の56.3%から11日は32%と大きく低下し、指定病院のベッド稼働率は66.7%から58%へと低下している。
李氏によると、新型コロナウイルスの感染スピードと範囲から判断すると、北京で急速な感染拡大が生じる可能性は依然としてある。
李氏は、病院内の発熱外来へのアクセスが困難であるという市民の声を受け、北京市が市内に発熱外来を設置し、そのキャパシティを拡大したことを紹介している。現在、市内の病院の発熱外来は94カ所から303カ所に増え、市内の2級以上の病院はすべて発熱外来を開設している。このうち、235カ所が24時間対応しており、100カ所で発熱した子どもを受け入れることができる。また、市内で正式に運営されている349の社区衛生服務中心(社区医療サービスセンター)すべてが発熱外来を設置している。
(中国経済新聞)