世界最大の半導体受託製造企業TSMC第3四半期決算:スマートフォンが収益に大きく貢献

2022/10/18 08:16

 10月13日、台湾積体電路製造(略称:台積電・TSMC:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd)が2022年第3四半期の決算を発表し、第3四半期の同社の売上高は202億米ドル(約3兆円)で前年同期比35.9%増、粗利益率は60.4%に達し、営業利益率は50.6%といずれも市場予想を上回った。しかし、TSMCの魏哲家(Wei Zhejia)社長は同日行われたカンファレンスコール(決算報告電話会議)で「2023年には半導体産業が下降局面へ向かう可能性がある」と述べた。

TSMCが発表したデータによると、スマートフォン(41%)と高性能計算機(39%)が同社の主な収益源となっている。関係筋によると、スマートフォンに関しては、Appleが第3四半期においてもTSMCのスマートフォン売上に最も貢献しており、2021年には、Apple事業がTSMCの収益の25.93%を占めている。

また、TSMCの第3四半期売上高のうち、スマートフォン事業の売上高は前四半期比25%増の41%、高性能計算(HPC)事業の売上高は前四半期比4%増の39%、IoT(Internet of Things)事業の売上高は33%増の10%となった。

地域別では、北米の顧客からの収益が総収益の72%を占め、第2四半期の64%から増加し、中国本土からの収益は8%で、前四半期の13%から減少した。

(中国経済新聞)