デパート大手の「王府井(Wangfujing)」、上半期の利益が30%減

2022/10/12 11:15

免税事業の展開を急いでいる北京のデパート経営会社「王府井百貨集団」(Wangfujing Group)は、この分野で大手の「中国中免」(China Duty Free Group)と利益を分け合いそうである。

王府井は10月9日の夜、海南省万寧市(Hainan, Wanning)で離島免税事業の実施権を獲得し、来年1月に国際免税港をオープンすると発表した。

2020年6月に免税事業の資格を取得していた王府井は、1年余りの下準備ののちに実行先を確定させた。

経営難に陥っている王府井がこれで巻き返しを果たせるかは、今のところ不透明である。

上半期決算を見ると、売上高は前年比12.64%減の57.44億元(1165億円)で、利益は前年同期の5.67億元(115億円)から32.66%減って3.82億元(77.5億円)となっている。

業績不振の原因について王府井は、コロナによるものと称しており、中小零細企業の賃料負担を緩和するという政府の指示通りに一部の店舗を休業したり営業時間を短縮したりしためという。

売上高について、店舗関連の要因を除くと前年比16.43%減であった。営業費用がそれに及ばない8.84%減だったことから、利益の減少分が売上高を上回った。免税事業で巻き返しが果たせるかは定かでなく、今は経営不振状態にある。

王府井は、2019年上半期には売上高134.22億元(2723億円)、利益は6.99億元(141.8億円)で、諸費用控除後の純利益は5.44億元(110.3億円)であった。今年上半期の数字はこれらに遠く及ばないものとなっている。

(中国経済新聞)