自動車メーカー上汽、上半期の利益が48%減

2022/08/26 13:55

中国の自動車メーカー・上海汽車は8月25日夜に2022年上半期の決算を発表し、売上高は前年同期比14.47%減の3050.18億元(約6.08兆円)、親会社帰属の利益は同じく48.1%減の69.1億元(約1379億円)であった。

業績悪化について上汽は、感染の再拡大による産業チェーンやサプライチェーンへの打撃で売上が減ったこと、チップの供給不足や車載電池など原材料の大幅な値上がりで製品の粗利率が落ちたことを理由に挙げている。

上海は今年4月にコロナに見舞われて自動車産業が大打撃を受けており、現地に本社のある上汽は子会社が操業をストップしたために、生産台数は15.8万台、販売台数が16.7万台で、ともに前年同期比で60%以上の落ちこみを記録した。また今年上半期は自動車用チップの供給不足が続き、部品が間に合わず注文分に追い付かなくなった。さらに原料であるリチウムの価格が高止まりしていることで車載電池が値上がりし、コストを圧迫した。

上汽は一方、売上について上半期はほぼ去年並みとなる223.4 万台で、業界平均を上回った。車種別の内訳は、国産ブランドが113.9 万台で同社販売台数の50%以上を維持、新エネ車は前年比32.9%プラスで39.3万台、輸出および海外販売分が同47.7%プラスの38.1万台となっている。

今後考えられるリスクについて上汽は、「中国経済が引き続き『需要の縮小、サプライショック、見通しの不安』という三重苦にあえいでおり、コロナの情勢や地政学要因、先進国の通貨緊縮政策により、業界や産業チェーンが不透明なものになりうる」と見ている。

(中国経済新聞)