北京市の経済・情報化局は、燃料電池車の普及に向けて水素ステーションの建設へ補助金を支給するなど、水素ビジネスの発展に関する取り組み20件を掲げた「水素産業発展を支持する若干の政策措置」を発表した。
中国では現在、各地で水素の普及を支援する策が打ち出されているが、燃料電池については、基幹部品の国産化の遅れや技術的な問題などにより、商業化が進まず初期段階に置かれている。
産業チェーン全体でいうと、基幹部品の一部が国産化されていない。例えばバルブは中国では製造できず、すべてドイツのある1社から輸入している。これについて未勢能源科技の解超朋副社長は、「技術的なネックであり、バルブは粗利率が90%に達する」と述べている。燃料電池車は水素の貯蔵に元弁と減圧弁が必要であり、値段は元弁が約8000元(約16万円)、減圧弁がおよそ2万元(約40万円)である。
中国自動車工業協会によると、燃料電池車は今年上半期、生産が前年同期比で185.44%プラスの1804台、販売が同190.19%プラスの1390台となっている。
燃料電池車の見通しについて国連証券は、まず2020-2025年がスタート段階であり、国の政策として中~大型のトラックの普及に力が注がれ、その後2025~2030年はインフラの普及や技術革新、コストの低減により成長期を迎え、2030年には販売台数が10万台に達するものと予想している。
(中国経済新聞)