自動車ディーラー、上半期は黒字計上が3割に満たず

2022/08/5 10:30

中国自動車流通協会が発表した「ディーラーの生存状況調査報告」によると、今年上半期はディーラー全体が不振であり、利益を上げた業者は27.3%にとどまったほか、収支ほぼ均等が53.6%、赤字が19.1%であった。なお2021年は黒字計上が5割以上に達していた。

この調査は、中国全6地域の計31の省・市・自治区で、自動車系46社を含む50社を対象にしたものであり、このうち高級車ブランドが27.5%にあたる13社、合弁車種が38.7%の19社、国産車種が33.8%の14社である。

高級車については半数以上(52.6%)が黒字で、赤字だったのは9.6%のみであった。また国産車は黒字・赤字がいずれも14.3%となっている。赤字が最も目立ったのが合弁車種で27.7%に達し、黒字計上もわずか11.5%であった。

今年上半期は、コロナの影響を受けた4月と5月を中心に各ディーラーとも経営不振に陥り、賃金や人員を削減する動きも見られ、赤字ゆえにほとんどの会社が中間報告も終えられない状態である。販売ノルマの達成率を見ると、100%以上だったのは全体の18.1%で、80%以上が半数弱(45.1%)、さらに70%未満が38.5%となっている。

自動車購入税の5割減額措置が始まった6月は幾分回復し、ディーラーの資金繰りもある程度持ち直したが、例年谷間の時期である7月に入り、6月に前倒し購入があったことなどで後退ムードとなっている。ディーラーの多くは客足が遠のき、成約率も落ちて、注目の車種も現れず、在庫がたまってきている。

(中国経済新聞)