アメリカの化粧品会社メイベリン、中国の実店舗をすべて閉鎖へ

2022/07/31 14:30

ロレアルの傘下であるアメリカの有名化粧品会社で、20年以上前から中国で事業を続けてきた「メイベリン」が、相次ぎ実店舗を閉鎖している。7月28日の情報で、ワトソンのコーナーを除きすべての店を閉じるとのことである。

大衆化粧品を主力商品として1997年に中国に進出したメイベリンにとって、現場売りの縮小は今回が初めてではない。2015年から2019年にかけて中国のコスメ市場でトップシェアを維持していたが、日本や韓国、また中国国内の同業ブランドも出現して競争が激化し、30.9%あったマーケットシェアは23.3%にまで落ち込んだ。これを見て直ちに撤退策を打ち出し、2018年にはカルフール、ウォルマートなど大型スーパーから退いて、今後は通販、化粧品店、デパート、ショッピングセンター、ブランドショップを中心に販売展開すると発表した。さらに2020年には、北京、吉林省の長春、黒竜江省のハルビンなど中国北部の各都市のデパートからも姿を消し、6月には上海でもデパートの売り場からごっそり撤退している。

さらに、通販サイトのキャンペーンが行われる「ダブルイレブン」で、2017年にはTmallの人気ランキングでトップだったが、2020年にはコスメ関連の売上ランキングで9位に落ち、去年はベスト10から姿を消した。その一方で、新鋭の中国ブランドがアプリ「小紅書」やTiktokなどの利用で若者を引きつけ、インフルエンサーの誘導により急成長している。

(中国経済新聞)