中国IT大手テンセントは2月6日、かつて爆発的な人気を博したソーシャルゲーム『QQクラシック農場』を正式に復活させた。QQおよび微信(ウィーチャット)に加え、スマートフォン向けアプリとしても同時に提供が開始され、2000年代後半を象徴する“国民的ゲーム”が再び注目を集めている。
『QQクラシック農場』は2009年にサービスを開始し、最盛期の2010年には同時接続者数が1億2000万人を超え、月間利用者数は3億人以上に達した。中国のインターネット史に名を刻んだこのタイトルは、サービス終了から数年を経て、今回は「当時の体験を忠実に再現する復刻版」としてよみがえった。
復刻版では、種の購入、畑の耕作、水やり、収穫、販売といった2009年当時の農場経営の流れをそのまま再現している。一方で、現在のスマートフォン利用者の操作習慣に配慮し、従来の「作物を盗む」といった代表的な交流要素を残しつつ、「いたずら」など新たなやり取りも追加された。デザイン面では、より親しみやすい、かわいらしいデフォルメ調の画風が採用されている。

本作は、2008年に登場した『ハッピーファーム』を原型とし、2009年にテンセントが『QQ農場』として展開したことで全国的なブームとなった。「今夜、野菜を盗んだ?」という言葉が挨拶代わりに交わされるほど、当時の若者文化や交流サイトの在り方に大きな影響を与え、1980年代・1990年代生まれの利用者にとって青春を象徴する存在となった。
正式なサービス再開を受け、インターネット上では『摩天大楼』や『QQ牧場』など、かつての人気ゲームの復活を望む声も相次いでいる。テンセントは1月に『QQ秀』を再始動させており、近年は往年の人気作品を再活用し、懐かしさを求める利用者の需要に応える動きを強めている。
『QQクラシック農場』の復活は、単なる過去作品の再配信にとどまらず、中国インターネット草創期の記憶を現代につなぐ象徴的な試みとして、今後の展開が注目される。
(中国経済新聞)
