中国では、この6月に1000万人以上が大学を卒業した。ところが、5月の段階で就職が内定したのは30%以下である。厳しい就職戦線の一方で、夏休み中にアルバイトを希望する在校生もいるが、働き口は減る一方である。
2001年生まれの陳豪さんも、「夏休みバイト」を希望する1人である。
江西省に住む陳豪さんは6月の初め、南昌や吉安へ行き、のちに広東省深センまで南下したが、仕事は見つからなかった。
深セン市竜華区にある派遣会社の陳さんは「今年は希望者が多くて、連日問合せを受けているが、お断りするしかない」と言った。「深センでは7月に入ってから求人がほとんどなくなった。学生が多くて、必要なところはもう採用済み。それと今、大手は年齢基準が厳しいところもあり、『2000年以降生まれ』はほとんど入れない。それと今年、中小は維持が精一杯で求人どころではない」とのことである。
陳豪さんは6月10日の夜、大学の3人の友人とともに斡旋料として計300元を支払い、荷物をまとめて翌朝早く吉安のデジタル品工場へと向かった。
斡旋料を支払ったことについて陳豪さんは、業者に対する警戒感もあったが、「今年は人がかなり多いので採用を確実にする上で必要だ。入れば時給は18元もらえる」と言われたという。
(中国経済新聞)