上海市金山区で石化プラントが爆発、大火災に

2022/06/18 12:39

6月18日の早朝4:00ごろ、上海市金山区にある「上海石化」のエチレンプラントで火災が起き、エチレングリコールが爆発した。

近くの住民によると、10キロ以上離れたところでも揺れを感じたという。 

通報を受けた上海市の消防部門119は、金山区、奉賢区、化工区などに救援部隊を送り込み、火災は6時間余り後にほぼ消し止められた。

上海石化は災害対策本部を設立し、工場の敷地やその外部で環境測定を行った結果、揮発性の有機化合物などのデータは正常であった。雨水の排水口の採取や検査体制を強化し、今のところ水質には影響ないとのことである。

火災の発生当時、設備の補修が行われていたが、会社の発表によるとけが人などは出ていないという。しかし、情報筋によると、死者1人を確認した。

1972年設立の上海石油化工を前身とする上海石化はSINOPECの子会社で、石油の精製から加工までを手掛ける中国有数の石化企業であり、燃料油や中間品、合成樹脂や合成繊維の国内の主要製造拠点でもある。また、中国で初めて、上海、香港、ニューヨークの3か所で上場を果たしている。

会社は前日の6月17日に、設立50年の記念式典を行ったばかりであった。

(中国経済新聞 吉川綾乃)