2月6日、映画データ分析サービスの灯塔プロフェッショナル版は「2026年春節(旧正月)映画興行の展望」を発表した。現時点で、2026年の春節興行には8作品が公開予定となっている。
事前の「観たい」指標によると、『驚蟄無声』(Silent Awakening)、『飛馳人生3』(Pegasus 3)、『鏢人 風起大漠』(Blades of the Guardians: Wind Rises in the Desert)の3作品が有力な主軸を形成している。一方、『熊出没 年年有熊』(Boonie Bears: Every Year with Bears)、『星河入夢』(Dreaming of the Galaxy)、『熊猫計画 部落奇遇記』(Panda Plan: Tribal Adventure)は、アニメやファミリー向けなど、それぞれのジャンルで安定した需要を見込んでいる。灯塔プロフェッショナル版は、2026年の春節映画市場について、2025年の「一作品が突出し、複数作品が続く構図」から、複数の有力作品が競い合う構図へと回帰する可能性があると分析している。

春節興行の市場規模は、この10年余りで大きく拡大してきた。2014年の興行収入は14億5100万元(約3050億円)だったが、2025年には95億1400万元(約2兆0000億円)に達し、5倍以上の成長を記録している。2020年以降は、毎年60億元(約1兆2600億円超)を超える高水準を維持している。2025年は『哪吒 魔童鬧海』(Ne Zha: Demon Child Conquers the Sea)の大ヒットにより、春節興行の興行収入が過去最高を更新し、中国映画市場の高い成長力を改めて示した。中国映画史における単日興行収入上位5日のうち、4日が旧正月初日に集中している点からも、春節興行の市場爆発力がうかがえる。
2025年には『哪吒 魔童鬧海』に加え、『南京照相館』(Nanjing Photo Studio)や『ズートピア2』(Zootopia 2)などの話題作が相次ぎ、新たな観客層の流入が進んだ。2025年の年間観客数は約5億7000万人に達する見通しで、過去最高を更新するとみられている。こうした観客基盤の拡大が、2026年春節興行の安定した土台となる。さらに、2026年の春節休暇は9連休となり、興行収入を押し上げる条件が整っている。
作品別に見ると、観客層の違いが明確である。『驚蟄無声』(Silent Awakening)は若年層や女性からの関心が高く、『鏢人 風起大漠』(Blades of the Guardians: Wind Rises in the Desert)は男性観客の支持を集めている。『熊出没 年年有熊』(Boonie Bears: Every Year with Bears)は三、四線都市での関心度が特に高い。『飛馳人生3』(Pegasus 3)は25歳から29歳の層、『熊猫計画 部落奇遇記』(Panda Plan: Tribal Adventure)は40歳以上の層で、それぞれ最も高い支持を得ている。

上映前の観客分析では、成熟層および女性観客の比率が、例年の同時期と比べて高まっている。家庭での観賞作品を選ぶ立場にある成熟女性は、自身の鑑賞だけでなく、家族全体の外出計画や子どもの鑑賞作品の選択にも影響を及ぼしており、春節興行における重要な意思決定層となっている。
地域別では、三、四線都市を中心とする下位市場が引き続き大きな影響力を持つ。過去3年連続で、春節興行の興行収入の過半数を三、四線都市が占めている。山西、河南、山東、河北のいわゆる「山河四省」や、江蘇、安徽、江西の各地域は依然として重要市場である。中でも江蘇省は、塩城、南通、泰州など複数の地級市が好調に推移し、5年連続で春節興行の省別興行収入首位を維持している。
灯塔プロフェッショナル版の人工知能分析によると、複数作品が競合する春節興行で優位に立つには、作品の完成度や明確な内容の位置付けに加え、成熟女性が主導する家庭内の意思決定構造を的確に捉え、三、四線都市の主要観客層に効果的に訴求することが不可欠とされる。2026年の春節興行は、単一作品の爆発的成功に依存する段階を超え、内容、宣伝、観客分析を組み合わせた総合的な運営力が問われる局面に入っている。
(中国経済新聞)
