2025年12月30日、人民元対ドル即時為替レート(在岸市場)が「7」の大台を突破した。これは2024年10月以来、約1年2ヶ月ぶりの水準回復となる。
同日、人民元は力強い上昇を見せ、ドルに対して一気に「7」関口を上抜けた。昨年10月以来初めての水準であり、市場に大きなインパクトを与えている。
今年に入ってからの人民元対ドル即時為替レートは、累計で約4%の価値上昇を記録。特に11月下旬以降は上昇ペースが加速しており、顕著な強含みトレンドが続いている。
先行して国際投資家の期待をより強く反映するオフショア人民元(CNH)では、すでに12月25日の朝方に「7」を突破。こちらも2024年10月以来初めての水準回復となった。
専門家によると、人民元の上昇基調は今後も継続する可能性が高い。ただし、急激・大幅な上昇ではなく、緩やかで段階的な上昇になるとの見方が主流だ。
主な上昇要因は以下の通り。
1、内生的要因:中美金利差のさらなる縮小*l
中国中央経済工作会議をはじめとする重要政策シグナルから、中国の金融政策は引き続き緩和基調を維持するものの、「大規模・全面的」ではなく、精密なターゲット型(滴灌式)の緩和になると予想されている。 一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げサイクルをまだ継続中。12月のFOMCドットチャートでは2026年も25bp(0.25%ポイント)の利下げが想定されているが、2026年に就任する次期FRB議長がよりハト派寄りになる可能性が高く、FRB内部の人事異動も大きい場合、利下げ回数はさらに増える可能性がある。
これにより、中米金利差は今後も縮小方向が続き、人民元に金融面からの上昇圧力が働く。
2、外部要因:貿易黒字の構造的支え
中国の巨額な貿易黒字は、人民元の需給バランスを根本的に支える要因となっている。輸出競争力の維持と同時に、為替面でも人民元の上昇を後押しする構造的要因だ。
3、政治的変数:トランプ政権下のドルへの影響
新たに就任する可能性のあるFRB議長が、トランプ大統領の意向に過度に従う場合、FRBの独立性が損なわれ、ドル安圧力が強まる可能性もある。この場合、相対的に人民元はさらに押し上げられる展開も想定される。
(中国経済新聞)
