杭州、住宅購入者に220万円分の消費券を支給 複数地区で住宅需要喚起策

2025/10/26 21:41

中国・杭州市は24日午後、同市住宅保障・房屋管理局を通じて、住宅購入を促進するための新たな支援策を発表した。富陽区、臨安区、桐廬県、淳安県、建徳市の5地域で「購房+消費券」キャンペーンを実施し、一定の条件を満たす購入者に対し、1戸あたり10万元(約220万円相当)の消費券を配布する。

今回の政策は、地元経済の活性化と不動産市場の安定を目的としたもので、支給される消費券は家電や家具、飲食などの地元商業施設で利用できるとされる。詳細な申請条件や使用範囲などは、各地区が今後順次公表する予定だ。

近年、中国の不動産市場は低迷が続いており、地方政府が住宅購入補助や税制優遇策などを相次いで打ち出している。杭州も例外ではなく、昨年以降、購入制限の緩和や住宅ローン金利の引き下げなどを実施してきた。今回の「消費券付き購入支援」は、住宅需要と地域消費の双方を刺激する「二重のテコ入れ策」として注目を集めている。

地元メディアによると、キャンペーンは期間限定で実施される見通しで、先着順や抽選制など、具体的な配布方式については地域ごとに異なる可能性がある。杭州のある不動産関係者は、「住宅購入が単なる資産取得にとどまらず、地域経済の循環を促す仕組みとして機能することが期待される」と話している。

(中国経済新聞)