上海、国慶節連休前半で観光客1511万人超 多彩な文旅イベントで都市の魅力を発信

2025/10/6 17:00

上海市文化観光局によると、国慶節連休前半4日間(9月28日〜10月1日)に、上海を訪れた観光客は延べ1511万1750人に達し、前年同期比で23.74%増加した。市内のホテル・旅館の平均客室稼働率は64.7%で、前年より2ポイント上昇した。

今年の連休期間、上海市は市民や観光客の休日をより豊かにし、都市の消費活力を高めるため、「一江一河」(黄浦江と蘇州河)を中心に、多様で高品質な文化・観光体験を数多く打ち出した。水上と陸上を組み合わせ、文化・観光・商業・スポーツを融合させた取り組みを通じて、示範的な都市型文旅ブランドの創出を目指している。

「一江一河」では、水上観光の新たな魅力を提案するため、演芸・ペット・懐旧・光影(ライトショー)の4大テーマ航路が登場。黄浦江の龍華航線では、プロのバンドによるライブ演奏を楽しめる「水上ライブハウス」便や、光の演出を施した夜航便、さらには紅色文化(革命史)をテーマにしたクルーズ船も運航された。
一方、蘇州河航線では「90年代の思い出号」や「周くんを探して」などのコンセプト便のほか、ディナー航路も設定。さらに、黄浦江・蘇州河両方のルートでペット同伴可能なクルーズも導入され、家族連れや若年層から注目を集めた。

第2回上海国際光影祭も同時開催され、徐匯濱江の夢中心や陸家嘴濱江、外灘、南北外灘、世博源、復興島船台パーク、蘇河湾万象天地など、「一江一河」の主要スポットで光と映像のインスタレーションを展示。没入感ある光と音のショーを通じて、上海の都市空間を鮮やかに彩った。

このほか、東方明珠タワーでは上海大自然野生昆虫館と連携し、「爬虫類・昆虫探索センター」をオープン。自然生態を再現した展示空間で、親子連れに人気を博している。北外灘では「次元ミュージックカーニバル」が開催され、アニメやゲームなどのIP展示、二次元雑貨エリア、エネルギースポットなど、若者を中心に多くのファンを引きつけた。

復興島船台公園では「2025上海都市空間芸術季」のメイン会場が設けられ、「量子都市・復興の未来」をテーマに、テクノロジーとアートを融合した展示、音楽フェス、スケートボード大会、ペットイベント、フォーラムなど多彩な催しが展開された。
さらに、上海ディズニーランドでは10月1日〜3日限定で、「奇夢の光・幻影ショー」に続く特別なキャッスルプロジェクションと花火ショーを上演。連休ムードを一層盛り上げた。

旅行会社の春秋グループによると、今年の連休期間中、旅行参加者数は前年より約30%増加し、1人当たりの消費単価も約20%上昇。旅行者の高品質・深度型体験への需要が一段と高まっているという。
例年通り、旅行ピークは9月30日〜10月2日に集中し、帰省ラッシュは10月7〜8日。8日間の連休の中間では比較的混雑が緩和され、短・中距離旅行者にとって快適な観光日和となった。

注目すべきは、連休明けの10月中旬から2026年の年夜飯(おせちディナー)の予約販売が始まることだ。上海松江の広富林ヒルトンホテルをはじめ、上海および長三角地域の約30軒のホテルが早くも特別プランを発表。観光と食を軸にした「ポスト連休経済」がすでに動き出している。

(中国経済新聞)