中国交通運輸部は9月28日、国務院新聞弁公室の記者会見で、中秋節と国慶節が重なる今年の8日間の連休(10月1日~8日)の移動需要に関する見通しを発表した。全国の跨区域移動人数は延べ23.6億人に達し、1日平均では約2.95億人となる見込みで、昨年同期比3.2%増となる。
交通運輸部の李揚副部長によると、依然として自家用車による移動が中心で、延べ18.7億人が利用すると見込まれ、全体の約8割を占める。連休中、高速道路の1日あたりの通行量は7,000万台を超える可能性があり、そのうち約1,400万台が新エネルギー車と予測される。

最初のピークは10月1日に訪れ、単日の移動人数が3.4億人を突破し、過去最高水準となる見通し。次のピークは連休後半、中秋節明けの7日と8日に集中するとみられる。
都市圏・観光地で交通集中と予想される。中長距離の旅行需要も大きく伸びる見通しで、京津冀、長三角、粤港澳大湾区、成渝といった主要都市圏の高速道路や、人気観光地周辺の国道・省道は通常以上に混雑が予想される。李副部長は「交通事故や渋滞につながりやすいので、安全運転を心がけてほしい」と呼びかけた。
国内外観光ともに活発化と予想される。国内旅行では上海、成都、北京、広州、西安、杭州、南京、重慶など主要都市の観光需要が昨年を上回ると予想される。海外旅行も堅調で、日本、韓国、東南アジア方面への旅行が増加する見通し。特に一部の国が中国の一般旅券保持者に対して免签措置(ビザなし渡航)を導入しており、出境旅行の利便性が高まっている。
各地の公安・交通当局も相次いで注意を呼びかけている。蘭州公安:9月30日午後、10月1日、4~5日に市内幹線道路や学校周辺などで集中出行が予想される。浙江省台州交警:9月30日15時以降、高速道路交通量が急増し、10月1日にピークを迎える見通し。済南交警:9月28~30日に車両が増加、30日15時以降上昇が顕著。返程ラッシュは7~8日に集中すると予測。湖北省公路事業発展センター:省内主要道路や観光地周辺で交通量が大幅に増加し、渋滞が発生しやすいと警告。
李副部長は、交通運輸部として「悪天候、繁忙路線の渋滞、新エネルギー車の充電待ち、船舶の安全、13類の重大危険源」という五つのリスクに重点対応すると説明。主要レンタカー会社に対しても、連休期間のより安全・便利・割安なサービス提供を求めるとした。
(中国経済新聞)