中国はこのところ各地で大雨が降り続いている。中央気象台は27日も大雨注意報を発令しており、14時から28日14時まで、内モンゴル自治区南東部、陝西省北東部、山西省北部などでかなりの雨量が見込まれ、うち北京の北東部や南西部、河北省の中西部などでは局地的に集中豪雨となると予想されている。
北京では26日夜から27日明け方にかけ、密雲区、懐柔区、延慶区などで大雨となり、一部の地域では土砂降りとなった。密雲区は水害警報を発令し、18の地域の計149の村で3000人以上が避難したほか、土砂災害に見舞われた観光地や増水した水路などを立ち入り禁止とした。また密雲ダムは上流側で増水し、流入量が最大で每秒6550立方メートルに達したことから、午後3時に急遽、水位を制限以下に引き下げるための放水を開始した。電源車59台と発電機107台が用意されて密雲区や懐柔区などへの電力供給を行い、15時までに3240世帯で電力が復旧している。

また北京は27日午後も各地で大雨に関する警戒情報が出ている。17時30分の時点で、懐柔区、延慶区、密雲区に引き続き新たに平谷区でも大雨特別警報が発令された。また房山区、朝陽区、昌平区、通州区、大興区、順義区も新たに大雨警報が発令され、豊台区、石景山区、門頭溝区、海淀区は引き続き大雨注意報が発表されている。このほか東城区や西城区も大雨に関する情報が出ている。
SNSの「山西新聞聯播」によると、山西省大同市天鎮県で7月27日5時8分、出稼ぎ労働者12人が乗っていたイヴェコ製の中型バスが谷前堡村付近で大雨のため連絡が取れなくなった。県の関係者によると、27日午後の時点でまだ発見されず、捜索が続いているという。
(中国経済新聞)