インド最大の貿易相手国はアメリカ 中国を逆転

2022/06/1 21:30

インド商工省が発表した2021年度の貿易関連データによると、2020年度に最大の貿易相手国であった中国との貿易額が1154.2億ドル、一方でアメリカは貿易額が1194.2億ドルで、最大のパートナーとなった。

対米貿易について、輸出額は2020年度の516.2億ドルから2021年度には761.1億ドルに増え、輸入額は290億ドルから433.1億ドルに増えて、328億ドルの黒字を計上した。インドにとってアメリカは数少ない黒字計上国となっている。

アメリカへの主な輸出品は、冷凍エビ、軽質油、石油、宝石、医薬品などであり、一方輸入品は石油、液化天然ガス、石炭、ダイヤモンド原石、金、アンズなどである。

また、中国との貿易もこの1年間は急成長しており、2020年度の864億ドルから2021年度には1154.2億ドルに増えている。ただし中国への輸出はほぼ横ばいである一方、輸入は2020年度の652.1億ドルから2021年度には941.6億ドルに膨らんでおり、貿易赤字額が440億から729.1億ドルと急増している。

中国からの輸入品は機械設備、部品、原材料などであり、ジェネリックの生産大国であるインドは製薬設備の大部分および原料の70%以上を中国から輸入している。これは自国生産分より中国産の方が安いからである。

しかしインドでは、「中国への依存度上昇」を懸念する声が上がっており、政府も中国との貿易赤字を削減するための様々な策を打ち出している。

(中国経済新聞)