英国放送協会(BBC)はこのほど、中国製の倉庫向けロボットが英国の小売・物流業界で急速に普及し、受注処理の効率化や保管能力の向上、人手不足への対応に大きく貢献していると報じた。
報道によると、中国・安徽省合肥市にあるロボット製造拠点では、自動搬送ロボット(AMR)が組み立て・試験を経て世界各国へ出荷されている。現在、英国では大手小売企業を中心に約2,000台の中国製ロボットが10カ所の物流倉庫で稼働している。
これらのロボットは、棚やパレットを自動で搬送し、作業員のもとへ商品を運ぶ仕組みを採用。従来のコンベヤーや固定設備を中心とした自動化システムに比べて導入の自由度が高く、ピッキング作業の効率向上、保管スペースの有効活用、作業ミスの削減につながっている。

BBCは、英国では生産性の伸び悩みが10年以上続いており、生産性向上にはロボット技術の普及が不可欠との見方が広がっていると指摘する。
また、経済協力開発機構(OECD)が2026年に公表した報告書でも、ロボットなどの先端技術は英国の生産性向上を支える重要な手段と位置付けられている。英国は製造業の基盤が充実している一方で、ロボット導入率は依然として低く、「意外な状況」と分析している。
英国は欧州最大級の電子商取引・物流市場であるものの、多くの物流倉庫では自動化がまだ発展途上にあり、中国ロボットメーカーにとって大きな成長市場になるとみられている。
英国の物流自動化企業の関係者は、「英国企業は、限られた倉庫スペースでより多くの商品を処理し、保管能力とピッキング速度を向上させるとともに、人手への依存を減らせる技術を求めている」と説明。深刻化する人手不足を背景に、ロボットや自動化技術の重要性は今後さらに高まるとの見方を示した。
記事では、中国のロボット産業が近年急速に発展している背景にも触れている。電気自動車産業で培われたバッテリー、モーター、カメラ、センサー、半導体などの技術がロボット開発にも幅広く活用され、産業間で相乗効果を生み出す「産業エコシステム」が形成されているという。
専門家は、中国のロボット産業は、新エネルギー車が世界市場で成功を収めた成長モデルをたどる可能性があると分析する。高い製造能力や強固なサプライチェーン、迅速な製品開発力を強みに、人型ロボット、産業用ロボット、配送ロボットなど幅広い分野で国際競争力を高めている。
(中国経済新聞)
