年内でアメリカの会計士資格の相互承認終了へ 香港

2022/05/30 20:00

香港は2022年12月31日で、アメリカとの間で登録された会計士資格を互いに認め合う協議を終了する。アメリカの会計士資格を持っていても、必ず香港の会計士資格試験を受けなければ香港での業務はできなくなる。テスト科目の免除はない。

香港会計士公会は、同会のホームページ上で関連ページの目立たない所で変更について更新していたが、5月25日には改めて声明を公表し変更の理由を説明した。

同会によると、協議の終了は香港での仕事経験が必要かという問題について共通認識とならなかったからだという。香港はアメリカの要求に同意しなかった。

香港で会計士資格は、香港会計士公会(HKICPA)が交付するが、アメリカはアメリカ会計士協会(AICPA)が行う。香港会計士公会と協議したアメリカ国際資格評議委員会(IQAB)は、AICPAとアメリカ国家会計委員会(NASBA)が連合して成立した資格認証評価機構だ。

一つの地区の会計士資格を持っていると、その土地に関わる上場企業の会計検査報告書へ署名権が得られるがどうかが鍵となる。資格がなければと、関連会社の会計検査報告への署名や調整はできない。

2011年から香港とアメリカとの間で会計士資格を互いに認めるようになり、2019年に双方協議の結果2022年末まで延長された。香港に居住したことのある会計士資格の申請者は、アメリカでの就業経験を香港での就業経験に置き換えることはできない。

(中国経済新聞)