第28回サンクトペテルブルク国際経済フォーラムが6月18日に開幕し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、新華社通信を含む14の主要国際通信社の責任者と会談した。新華社社長の傅華氏の質問に対し、プーチン大統領は、ロシアと中国の協力関係が多岐にわたり、今後も全分野での交流強化を望むと述べた。さらに、自身の娘と孫娘が中国語を学んでいることを明かした。

プーチン大統領は、ロシアが中国にとって経済分野で注目すべきパートナーになりつつあると強調。2024年の両国間の貿易額は2400億ドルを超え、規模は非常に大きいと評価した。現在、両国は多数の投資プロジェクトを計画しており、将来的に投資額はさらに増加する見込みだ。これは、中国経済の規模と質の向上に加え、両国が長年にわたり維持してきた友好関係によるものだと説明した。
金融分野での協力が現在のロシアと中国の優先事項であるとプーチン大統領は指摘。信頼性の高い資金流通を確保し、双辺貿易額の新たな飛躍を目指す必要があるとした。また、ハイテク、宇宙開発、航空機製造などの分野でも、両国には大きな協力の可能性があると述べた。
特に中国の人工知能(AI)分野での成果について、プーチン大統領は「驚くべきことに、競争相手の10分の1のコストで10倍の効率を生み出している」と称賛。「驚きと喜びを感じる」と語った。
経済的な結びつきの強化に加え、人文交流の拡大も進んでいる。プーチン大統領によると、ロシア国内では中国語学習への関心が高まっており、現在約2万5000人のロシアの若者が中国で学んでいる。定期的に開催されるロシア・中国の国家テーマ年は、人文協力を深め、両国民の相互理解を促進していると評価した。
個人的なエピソードとして、プーチン大統領は家族の中国語学習について触れた。娘は20年以上前に家庭教師を雇って中国語を学び始め、現在は孫娘が北京出身の教師と中国語で自由に会話できるレベルに達していると明かした。
中露関係のさらなる深化に向け、プーチン大統領は両国の協力が経済や文化の枠を超え、未来志向の戦略的パートナーシップとして発展することを期待している。
(中国経済新聞)