自社開発のスマホ用SoC「玄戒O1」を発表したシャオミ、クアルコムとの提携も継続

2025/05/23 07:30

スマートフォン用のチップ供給でパートナー関係となっているシャオミとクアルコムが5月20日、15年にわたる事業提携を祝った上、長期的な提携合意も発表した。

この情報は、両者の共同リリースによるものである。シャオミは今年、次世代型フラグシップのスマホ用チップ(SoC)「スナップドラゴン8」シリーズを導入することで、例年通りに新規導入社の1つになり、中国国内だけでなく世界を市場とした高級スマホに用いるという。

シャオミ・グループの雷軍CEOは、「スタートアップ企業から世界のテクノロジー先進企業にのぼり詰めた中、クアルコムは常に、最も信頼できる重要なパートナーの一つだった。これからの15年間も提携を続けて、クアルコムの先進的なスナップドラゴンや技術を利用し、世界により革新性のある優れた製品を届けたい」と述べた。

一方、クアルコムの社長兼CEOであるアモン氏は、「これまでシャオミと手を組んで世界の消費者に親しまれるいい製品を造りつづけてきた。このパートナー関係を大切にし、15年間の提携を祝福するとともに、これからの協力も大いに期待している。スナップドラゴンを通じてシャオミの主力スマホを充実化させるほか、自動車、スマートホーム、ウェアラブル、AR/VRゴーグル、薄型PCなど、協力の範囲をさらに拡大したい」と述べた。

今回提携合意したことで、シャオミの主力スマホは歴代の製品を対象に引き続きスナップドラゴン8シリーズを搭載して国内外に販売することになり、出荷量も年々増える見込みだ。シャオミはまた、今年の後半には次世代型スナップドラゴン8シリーズの導入先第1弾となりそうである。

さらに両者は今後、スマートフォン、自動車、AR/VRゴーグル、ウェアラブル、薄型PCなど末端側の設備や機器で引き続き提携し、技術を進步させていく。

シャオミは、初代スマホを発売した2011年からクアルコムとの提携を始め、それから10数年にわたり、主力の機種はすべてクアルコムのチップセットを採用している。今回、自社開発の3nmチップ「玄戒O1」を発表した中での提携継続ということで、今後への安定感を持たせるものになった。

クアルコムは、次回のスナップドラゴンサミットを9月23日~25 日にハワイで行うと発表している。

そしてこれまでの慣例に沿い、このサミットでスナップドラゴン8の新規モデルが披露されるものと見られる。

(中国経済新聞)