アメリカのニューヨークで上場を果たして間もない中国のQ&Aサイト「知乎」が、早くもリストラを始めた。技術、商業化、教育、コミュニティーなどの各部署で社員のおよそ30%をカットしたという。
知乎のリストラは今年に入って2回目であり、2月にそれまで力を入れていた動画配信について、収益が望めないとして人員削減をしている。
知乎は2021年3月末にニューヨークで上場を果たしたが、アメリカでは中国のIT企業に対する規制が一段と強化されている。知乎は2022年4月22日に香港でも上場を果たしており、中国企業としてこの年初めて、域外大手でのダブル上場を果たした。
ただし、発足から10年間でいまだに利益が出ず、経営は投資ファンド頼みである。2021年、全社の売上高は前年比118.9%増の29.59億元(約568億円)であったが、一方で2020年より150.77%も多い12.99億元(約249億円)の赤字を計上している。
今回のリストラはかなり電撃的であり、財新網によると、5月20日(金)の昼に上からの指示を受けた人事部門がオンラインで会議を開き、リストラを発表した。その上で社員への補償金や権限の解除などについて説明がなされ、即座に退社を決めた社員もいた。会社側が社内のアクセス権限を即時に削除したことで、在宅勤務していた多くの社員は業務の引き継ぎや資料の回収ができなかったという。
(中国経済新聞)