上海ディズニーリゾートは9月24日午前、年末までに実名制チケット購入ポリシーを導入すると発表した。正式な実施日は直前になって発表するという。
これにより、入場者は本人の有効な身分証で本人のチケットを購入しなければならず、1枚の身分証で同一の入園日につき1枚のみ購入可能となり、チケット購入から入園まですべて「1人、1点、1枚」という流れを実施する。
この制度は、年間パスポートの購入時にも適用される。現行のルールでは1件の本人確認証で複数枚のチケットを購入できるが、今後は購入者と身分証が紐づけされるので代理での購入ができなくなる。
中国ではかなり前から、各種のチケットを購入する際に本人確認が必要となっており、すでに広範囲で定着している。混雑する場所や知名度の高いスポット、人気の観光地や景勝地、催し物、鉄道や飛行機の利用などにおけるチケット販売時で広く導入されている方法である。故宮博物院では「ダフ屋」による高額での転売を防ぐために2015年から実施されている。また上海でも、テレビタワーの東方明珠電視塔など人気のAクラス観光スポット17か所のほか、天文館や自然博物館など4か所でも同じく実名制によるチケット販売となっている。さらには鉄道や飛行機など乗り物でも以前から導入され、すでに定着している。
今回の上海ディズニーリゾートによる実名制チケットの導入策について、業界内では、チケットの売り渋りや買いだめ、値段のつり上げなど「ダフ屋」に相当する行為への対策として有効であり、チケット販売事業の秩序が守られる上に安心して楽しめる環境づくりに役立つものと見られている。
上海ディズニーランドは2023年の来園者数について、12月20日の段階で開業以来最高となるのべ1300万人以上に達したという。
(中国経済新聞)