北京で9月4~6日、2024年中国・アフリカ協力フォーラムが行われ、「新時代のフルタイム運命共同体構築に関する北京宣言」と「北京行動計画(2025-2027)」が採択された。文明の相互参考、貿易の繁栄、産業チェーンの連携、相互接続、発展と協力、衛生と健康、農業振興と国民生活、人的・文化交流、環境配慮型発展、安全保障の構築という「現代化への十大パートナーシップ行動」を向こう3年間にわたり実施していくとの中国側の意向が示されている。
この中で、貿易の繁栄については、「主体的かつ一方的に市場の開放を拡大していき、アフリカの33か国を含む中国と国交を樹立したすべての後発開発途上国に対して、輸入するすべての製品にかかる関税を撤廃し、中国の大市場がアフリカの大きなチャンスになるよう推進していく」と示されている。
後発開発途上国が最も多い大陸であるアフリカについて中国は、輸出の競争力を高めて経済成長を促すため、2005年から一部商品の関税免除を始めており、その後さらに範囲を拡大している。
このフォーラムは2000年に始まり、現在加盟しているのは中国のほか、中国と国交のあるアフリカ53か国、およびアフリカ連合の計55か国・団体である。今回のテーマは「手を携えて現代化を推進、運命共同体を共に構築」で、開幕式の後に国政運営、工業化と農業の現代化、平和と安全、質の高い「一帯一路」構築、の4テーマでそれぞれハイレベルセッションが行われた。
8月に発表された「中国—アフリカ『一帯一路』発展報告」によると、中国は15年連続でアフリカの最大の貿易相手国となり、アフリカで全体の貿易額に占める割合も年々上昇している。
中国国家発展改革委員会の地域開放局の徐建平局長は、「2023年はアフリカとの貿易額が2821億ドル(約40.2兆円)で、2年連続で過去最高を記録した。2023年末時点でのアフリカへの直接投資残高は400億ドル(約5.7兆円)以上で、2024年も貿易や投資が着実に増え続けており、経済や貿易での連携の活力や強さが如実に表れている」と述べている。
中国税関のまとめによると、今年1~7月のアフリカとの貿易額は5.5%増の1.19兆元(約23.94兆円)で、この時期として過去最高であった。今年はアフリカからの農産物の輸入が目立っている。
(中国経済新聞)