中国船舶と中国重工が合併へ

2024/09/6 13:30

9月2日夜、中国船舶と中国重工はともに、前者がA株を発行する形で後者を吸収合併すると発表した。合併が完了すれば資産総額は計算上3763億元(約7.68兆円)となり、船舶の新規受注件数、既存の受注件数ともに世界トップに立つ。

公開情報によると、中国重工は艦艇の開発や設計、製造の最大手で、海上保安、開発、輸送、深海装備、修繕や改造を手掛け、中国船舶は造船(軍・民間用)、船の修理、海洋エンジニアリング、機械設備を担当し、配下に江南造船、外高橋造船を有している。

中国船舶と中国重工はともに「中国船舶集団」の傘下にある兄弟会社で、筆頭株主は前者が中国船舶重工集団で持株率44.47%、後者が中国船舶工業集団で持株率34.53%である。これら両株主はいずれも中国船舶集団の100%子会社である。

今年上半期の決算によると、中国船舶は資産総額1743.42億元(約3.56兆円)、売上高360.17億元(約7348億円)、純利益14.12億元(約288億円)で、中国重工は資産総額2019.74億元(約4.12兆円)、売上高221.02億元(約4509億円)、純利益5.32億元(約108億円)であった。合併後に誕生する新会社は資産総額3763.16億元(約7.68兆円)となり、中国造船界のトップに立つ。またマーケットシェアや、新規および既存の船舶受注件数が世界トップとなる。

2024年上半期、ワイヤレスイヤホンの市況はいかに

世界の情報技術研究やコンサルティングを手掛けるIDCが先ごろ発表した、2024年上半期の中国のワイヤレスイヤホンに関するリサーチによると、出荷量は前年同期比20.8%増の5540万台で、うち完全ワイヤレス型(TWS)は5.6%増の 3508万台、オーバーイヤー・ワイヤレス・ステレオ(OWS)は一気に303.6%増えて1184万台となった。

TWSがさほど伸びなかった理由ついてIDCは、ノイズカット技術が普及したことで製品の技術的難易度が薄れ、市場を動かすほどの違いがなくなっているからと見ている。またオープンタイプであるOWSが伸びたことでシェアが奪われている。完全ワイヤレスのうち耳掛け式は出荷量が前年比1015%増、耳挟み式は522%増であった。

技術的にある程度の難易度があり、特定層の需要がある骨伝導イヤホンはすでに成長が弱まり、2024年上半期の出荷量は前年比34%増であった。この上半期は、OWSのほかヘッドホン式も好調であり、通常のモデルチェンジ品のほか国外の音響メーカーが準主力品を売り出し始め、2万円以上の市場が細分化している。また国内の音響メーカーは初心者級の商品に特化している。よって、消費者の多様なニーズも満たされている。

IDCは、中国のワイヤレスイヤホンの出荷量は今後も緩やかに増えると予測しており、この中で完全ワイヤレス型が主流となりトップを維持するという。またオープンタイプは2024年の登場段階を過ぎて伸びが徐々に収まり、ネックバンド型は後退傾向、ヘッドホン型はある程度の技術的難易度や安定需要をバックに、高品質音声への需要から小幅な伸びとなるという。

(中国経済新聞)