中国国家郵政局の最近のデータによると、2024年上半期の中国の宅配事業について、配達件数は前年同期比23.1%増の801.6億件で収益は同じく15.1%増の6530.0億元であった。通販の拡大や祝祭日の需要で好調を維持してはいるが、荷物1個当たりの収益はなかなか伸びないでいる。
今年上半期、宅配業は非常に好調であり、5月初旬の連休(5月1日—5日)の配達件数は前年比32.7%増、端午節の連休(6月8日—10日)は同じく25.6%増であった。他地域への配達数も増えており、第1四半期は前年比25.2%増の327.8億件、第2四半期も引き続き増加傾向で、配達数全体に占める割合は去年同期より1.3%プラスとなりそうである。
また6月18日前後の通販セールも配送ラッシュを迎えた。5月20日~6月16日は受付件数が137.66億件で配達は135.26億件、いずれも前年同期より20%以上多く、最も多い日は処理件数が5.8億件を超えた。今年は通販サイトのTmallや拼多多などが1か月にわたりキャンペーンを実施し、端午節や子供の日など記念日を迎える都度、配達件数が上昇していった。
ただその一方で、荷物1個当たりの収益は下がっている。ある配送店舗の店長である李明さん(仮名)によると、今年に入って業界全体で収益が低下傾向にあるという。
各宅配会社の業績報告を見てもこうした状況が見えている。 「韵達速逓」(YUNDA)は6月20日、5 月の実績について、配達件数は前年比32.68%増の20.42 億件、1個当たりの収益は同じく16.80%減の2.03元(約44円)と発表した。また申通快逓(STOエクスプレス)は5月の経営短信で1個当たりの収益が前年比9.05%減の2.01元(約44円)と発表した。SFエクスプレスは同6.56%減の15.25元(約331円)とのことである。
(中国経済新聞)