グリー電器社長、各省に冷蔵庫・洗濯機の販売会社設立を発表 「赤字経営はさせない」と約束

2024/05/27 17:30

中国の家電大手「グリー電器」の社長兼総裁である董明珠(Dong Mingzhu)氏は5月22日、国内各省に冷蔵庫、洗濯機、生活家電の販売専門会社を設立すると発表した。グリーはこれまで、冷蔵庫、洗濯機、生活家電、エアコンの販売会社を国内各地に設立している。

董社長は、「10万人以上いた社員数は8万人に減ったが、開発者の数は数百人から15000人に増えた」と述べ、全国の販売店は赤字経営とはさせないと約束した上、会社の株主になって欲しいとも述べている。

グリー電器の販売総監である廬陸群氏は就任後初めて姿を見せ、これらの店について、すべての品目がそろった総合的な売り場として全品目の販売を強化すると述べた。O2O(Online To Offline)、ライブコマース、異業種コラボといった形で冷蔵庫・洗濯機の拡販を狙い、業種の枠を超えて商品への認知度を高めたいとのことである。

グリーのある地域エアコン販売担当は、「冷蔵庫・洗濯機、生活家電はエアコンのチャネルに頼らず別扱いとすべきだ」と述べた。販路をエアコンより広いものとし、エアコンの枠を取っ払って別途担当者を設けて取り扱えばよりよくなるとのことである。同じ家電メーカーの「美的集団」や「ハイアール」はエアコンと冷蔵庫・洗濯機についてそれぞれ販売スタッフを設け、さらに地域で運営センターに準じた組織により多元化するマーケティングの資源を共有化している。

北京紫檀洞見データのCOOである彭煜氏はグリーについて、エアコンに資源を集め過ぎないように冷蔵庫・洗濯機の販売体制を別途設けるべきだと見ている。「白物家電は黒物家電より上であり、グリーは冷蔵庫や洗濯機について十分伸ばせる余地がある。これらの販売チャネルを強化すれば、「下取り」政策をうまく捉えて競争力向上につなげられる」と指摘している。

グリー電器は5月9日、社内あてのメールで、家庭用エアコン、小型家電の営業部と、冷蔵庫・洗濯機、生活家電の営業部を合併して、「家庭用電器営業部」を発足させると発表していた。この中で、とりあえ半年ないし1年間は廬氏にトップに据えるとしている。廬氏は、資源を統合して冷蔵庫・洗濯機の事業をパワーアップさせるという重責を担うことになりそうである。

(中国経済新聞)