2023年の「中国企業ブランド価値上位300社」発表

2024/03/5 15:00

胡潤研究院は2月29日、中国企業におけるブランド価値上位300社を発表した。18年連続の発表となる今回は、最下位の金額は去年の25億元(約523億円)から30億元(約627億円)に上昇し、100位は去年と同じ135億元(約2822億円)であった。

ランキングトップは酒造大手の「貴州茅台」で、6年間王座を守っている。ブランド価値は唯一1兆元(約20兆円)オーバーであり、ランクインした他の焼酎メーカー(24社)の合計を超える。2位は同じく酒造大手の「五粮液」で、4%増えて2600億元(約5.43兆円)であった。一つ順位を上げて3位に入ったのがSNS大手「Wechat」で、41%増の2250億元(約4.7兆円)であった。ショートムービープラットフォームの「Tiktok」は22%増の1950億元(約4.1兆円)であったが、ワンランクダウンの5位となった。低価格を売り物に急成長を遂げた電子商取引(EC)大手の「拼多多」は8位だった前回の830億元(約1.74兆円)から1750億元(約3.66兆円)へと最大の上昇幅を記録し6位に入った。大手フードデリバリーサービス「美団」は26%増の1200億元(約2.51兆円)、2つランクを上げ9位だった。EV大手「BYD」は5%増の1000億元(約2.1兆円)で初めて10位に食い込んだ。

ブランド価値の上昇率を見ると、最も大きかったのがカフェチェーン「ラッキンコーヒー」で267%、165億元(約3449億円)で百傑入りを果たした。業種別では、海底撈を初めとする飲食業が最大の48%、次がTiktokを初めとするマスコミ・エンタメで26%増、その次が拼多多などEコマース・小売りで24%だった。

業種別でランクイン数が最も多かったのはやはり金融で45社、ただし去年より7減った。次が食品・飲料で34社、同じく去年より4減った。以下、酒造が29社で去年より3社減、生活サービスが20社で去年より4社減だった。これら4業種を合わせると、ランクイン社数は300社中4割以上を占め、ブランド価値は同じくほぼ半分を占める。また業種別に見て、ブランド価値の伸び率上位10社は、Eコマース・小売り、生活サービス、マスコミ・エンタメ、酒造、通信、飲食、自動車製造の7業種から出ている。

(中国経済新聞)