浙江省、去年は常住人口が50万人増加

2024/03/2 08:30

浙江省統計局が2月26日に発表した2023年の人口に関するコミュニケによると、2023年末時点での常住人口は6627万人で、2022年末の6577万人から50万人増えた。自然増加率はマイナスだったが、省外からの転入者が大幅に増えた。このうち都市部の人口は4919万人に増え、農村部は1708万人で、都市部の人口割合は74.2%に増えた。

浙江省の人口の自然増減を見ると、出生率が死亡率を下回ったため5.7万人の減少であった。しかし省外からの転入者数が55.7万人を数えたことで総数は増加した。こうした現象から、杭州市、温州市、寧波市などを軸に人材を呼び寄せる魅力を備えていることが分かる。

中でも中心都市である杭州市は人口が14.6万人も増加した。生産額や売上高が大きく伸びているデジタル経済関連の産業の発展がもたらしたものである。浙江省は、中国科学院大学の杭州高等研究院双浦キャンパスの建設といった主要プロジェクトの実施により、人材やハイテク産業の中心としての地位を一層固めている。

浙江省内の人口を見ると、温州市が8.2万人増えて976.1万人に、寧波市が7.9万人増えて969.7万人となり、ともに杭州市に次ぐ「1000万都市」に届く勢いである。温州市は、従来の主力産業や新興産業の成長により豊富な雇用が創出され、人口増が進んでいる。一方寧波市は基盤の製造業や人材誘致力をバックに、育成の質を引き上げるべく様々な措置を講じている。

浙江省の人口増は、経済成長や産業の改革、および人材誘致への取り組みが功を奏したものである。杭州市、温州市、寧波市などは、強力な産業や開かれた人材導入策で急速な経済成長を果たしたほか、人口増を支える取り組みも進めている。

(中国経済新聞)