このところ教育への取り組みが進んでいる中国は、就業者の学歴や教育レベルがかなり上昇している。「中国人口・就業統計年鑑2023」によると、就業者のうち大卒者の割合が24.1%、大学院卒が1.3%となっており、特に若い世代で高学歴化が進み、20~24歳では大卒者の割合が48.5%に達している。
こうした流れの中、就業者を年齢別に分けると大卒者の割合にかなりの開きが生じている。若い世代ほど学歴が高く、大卒者の割合は25~29歳ではほぼ半数であるが、年齢が上がるほど低下し、65歳以上では10%未満となっている。
また大学院卒も増え続けており、これまで累計1100万人以上を輩出して今も増加傾向にある。就業者に占める割合も増え続け、25-29歳では2.7%となっている。
業種別に見ると、研究職や技術サービス業、教育関連、金融業、情報通信、ソフトウェア・情報技術サービス業で大学院卒の割合が高い。これらの業種は高学歴者を求める傾向が強く、賃金も比較的高くなっている。教育関連は賃金面で高水準とはいえないが、安定職種で休みも長いので、若者には人気の職種である。
教育系の学部や大学院への出願者数も増え続けており、一部の大学では合格点が多くの有名校を上回っている。また医療保健やソーシャルワーカーも大学院卒の従業者がかなりの割合を占めている。
(中国経済新聞)