小紅書、来年後半に香港でIPO実現か 今年は利益が急増

2023/12/28 21:30

中国のSNSアプリ「小紅書」は、2024年後半の香港での上場に向けて最後の融資を獲得する予定である。2021年、全米での上場に向けて投資家向けの説明も実施し手ごたえもあったが、結局は実現できなかった。Keepなど他社が香港での上場を果たした中、小紅書は今や数少ない国外でのIPOに踏み切れない存在となっている。

2021年前半、小紅書も含めてMAU(1か月あたりのアクティブユーザー数)が数千万あるいは億単位に達したITプラットフォームはこぞってアメリカで投資家説明会を行っており、ファンドマネージャー数人がアカウント「IPO早知道」に対し、小紅書について「かなりよかった」との評価を語っていた。しかし小紅書は思わぬアクシデントにより、予定していた2021年第三四半期での全米上場を果たせなかった。

当時IPOに向けて準備をし、SECへの届け出をしていた各社の中で、小紅書は今現在で数少ない国外でのIPO未実現の状態である。Keepなどは香港上陸を果たしたほか、上場に至らないまでも目論見書を提出している会社も数社ある。

またブルームバーグによると、小紅書は今年の純利益が年初の自社予測値であった5000万ドル(約71.3億円)をはるかに上回る約5億ドル(約713億円)に達する見込みという。

こうした数字はマーケットでの確固たる地位や成長力の表れであり、2021年末には推定200億ドル(約2.85兆円)以上の融資を手に入れ、2022年にはセコイア・キャピタル・チャイナが推定140億ドル(約2兆円)で小紅書の株式を購入した。次回の融資もかなりの額にのぼると見られ、小紅書はかなりの期待感が持たれている。

(中国経済新聞)