「日中友好会館設立40周年記念式典」開催 中国の呉江浩駐日大使や宮本雄二元駐中国大使が出席

2023/12/12 11:30

「日中平和友好条約締結45周年記念 日中友好会館設立40周年記念式典」が12月11日(月)、日中友好会館で開催された。

日中友好会館は、日中両国政府の合意に基づいて創設。1982年、国交正常化10周年記念事業として、両国政府による会館建設支援が決定。1988年4月に、賃貸事務所を営む本館と、後楽寮(留学生寮)、後楽賓館(ホテル)、日中学院が完成し、以来、文化交流や青少年交流、留学生寮や語学学校の運営などの事業を幅広く展開し、日中両国の民間交流の拠点となってきた。2012年に公益財団法人日中友好会館に改称し、中国からの出向者を含め、日中両国の職員40余名がともに働いている。

式典には中国の呉江浩駐日大使や宮本雄二元駐中国大使、堀井厳外務副大臣らが出席した。

呉駐日大使は、「日中平和友好条約締結45周年、日中友好会館設立40周年を迎えるにあたり、中国政府を代表して心からお祝いを申し上げるとともに、長きにわたり同会館の諸事業に多大なご支援を賜りました日本の各界のご友人に深く感謝申し上げます。日中友好会館は、中日両国の先輩指導者たちの支援の下に設立され、中日両政府が共同運営する友好事業であり、特別な役割と貢献を果たしてきました。2023年が終わりを迎えるあたり、中国と日本は平和友好条約締結45周年記念式典を契機として、条約本来の精神に立ち返り、平和と友好を強く信じ、各分野での交流と協力を再開し、更に一層強化することを願っております。つい先日、習近平国家主席と岸田文雄首相はサンフランシスコで会談し、両首脳はあらゆる面で戦略的互恵関係を前進させ、新時代の要求に合致した建設的で安定した中日関係を構築するために協力することを再確認しました。新年を前に、中国は日本と協力し、4つの政治文書の原則を守り、両国首脳の重要なコンセンサスを指針とし、政治的相互信頼を絶えず高め、互恵協力を強化し、両国民の交流を深め、矛盾や相違を乗り越え、建設的で安定した中日関係の発展を促進することを望んでいます。日中友好会館設立40周年を新たな出発点とし、より色彩豊かな友好交流を展開し、両国国民の幅広い参加を呼び込むことで、中日関係発展のための強固な民意の基盤を築くことを期待しております」と祝辞を述べた。

元駐中国日本大使で友好会館の会長代行を務める宮本雄二氏は、「現在、日中両国関係には多くの課題と懸念が存在します。しかし、両国の間には2000年に及ぶ長い友好交流の歴史があり、また、両国が良好な関係を維持することは、それぞれの利益のみならず、地域と国際社会の平和と繁栄にとって重要です。両国間の諸問題は、緊密かつ建設的な対話によって解決できると信じています。本年11月16日にサンフランシスコで行なわれた岸田総理と習近平国家主席との会談でも、両首脳は日中間の新たな時代を切り開くべく、『建設的かつ安定的な日中関係』を構築することを再確認し、様々な分野において国民交流を一層拡大していくことで合意しています。日中双方の国民、特に若い世代が相手国への理解を深め、親睦の輪を広げることこそ、建設的かつ安定的な日中関係の構築に大きく寄与するものと信じています。日中友好会館としても、引き続き青少年交流、文化交流等の事業を通じて、日中両国民の相互理解と友好関係の促進のため、努力していく所存です」と主催者を代表して挨拶をした。

その他にも、日中友好会館の理事長を務めた村上立躬氏、文京区長の成澤廣修氏、一般社団法人東京華僑総会の会長を務める陳隆進氏、日中友好会館で中国代表理事を務めた故・鄭祥林氏へ感謝状が贈呈された。

(中国経済新聞)