中国のパソコン大手「レノボ・グループ」は11月16日、2023/24年度(2023年9月30日終了)の中間決算を発表した。データによると、レノボは第2四半期の売上高が約1,044億元(約2兆1,700億円)、純利益が20億元(約415億6,000万円)近くに達しており、同社の非PC事業は前年同期比で3ポイント近く増加し、40%以上を占めた。
事業部門に関しては、レノボ・グループは、インテリジェント・デバイス・グループ(IDG)、インフラストラクチャーソリューショングループ (ISG)、ソリューション&サービス・グループ(SSG)の3つの主要事業を持っている。
具体的には、PC事業、タブレットPC事業、スマートフォン事業、その他スマートデバイス事業で構成されるスマートデバイス事業グループの上半期の売上高は前年同期比22%減、営業利益は同28%減となり、スマートデバイス事業グループの売上高のうち、パソコン以外の売上高は20%を占めた。
インフラストラクチャ・ソリューション事業グループの売上高は、前年同期比で17%減少。しかし、第2四半期に業界の需要が安定したことから、インフラストラクチャ・ソリューション事業グループの売上高が前四半期比5%増となる見込みで、AIが今後の成功に向けた重要な鍵となることも明らかにした。
ソリューション・サービス事業グループに関してレノボは、ソリューション・サービス事業は、継続的なデジタル発展と企業顧客の生産性向上の追求に牽引され、引き続きグループの成長と収益性の原動力であると述べた。上半期のソリューション・サービス事業の売上高は前年同期比14%増の36億米ドル(約5,420億円)、営業利益は同7%増の7億4,500万米ドル(約1,121億6,000万円)となった。
今年上半期レノボは、インテリジェント・デバイス、インフラ、ソリューションの分野で、マイクロソフト、エヌビディア(NVIDIA)、インテル、AMD、クアルコムなどの企業との戦略的協力を引き続き深めていくことを発表。初のAI PC(人工知能PC)、大型モデル圧縮技術、AI Twinなど一連のAIイノベーションを打ち出すとともに、「AI for All」というビジョンを打ち出している。
レノボは、PC市場の回復がよく表れており、生成AIの爆発的な普及により、PC業界全体が、最も重要な生産性ツールとして、この40年間で最も重要な時期を迎えている。また同社は、AIがグループにとって成長の起爆剤になると言及し、AI能力を拡大するために今後3年間で累積10億米ドル(1,506億円)の投資を約束した。
(中国経済新聞)