タイ外務省報道局のカンチャナ報道官は現地時間10月3日、バンコク中心部のショッピングセンター「サイアム・パラゴン」で銃の発砲事件があり、2人が死亡、5人がけがをし、警察が17時10分ごろに14歳の少年を容疑者として逮捕したと発表した。
タイの警察によると、少年はこれまで精神的な症状で治療を続けていたが、この日は処方された薬を服用していなかったという。
タイの警察は19時45分ごろ、死者2人は中国人とミャンマー人であり、けがをした5人はタイ人3人のほか、ラオス人と中国人だったと発表した。
タイで銃に打たれ死亡した1名とけがをした1名の中国人は、ともに新たなビザ免除措置で入国した観光客であり、9月25日からの実施後わずか10日目での事件発生となあった。
観光資源の豊富なタイは中国からの旅行者も多く、2019年の中国人観光客の数は国別で最も多いのべ1100万人であった。2023年9月13日、タイのセター・タウィーシン首相は、9月25日からおよそ5か月間にわたり中国人に対するビザ免除措置を行うと発表していた。タイの観光・スポーツ省の最新データによると、今年の中国人観光客は9月10日までにのべ228.4万人となっている。
タイは、東南アジア各国の中でも銃の所有率が高く、一般市民の所有者が1030万人以上、割合にして100 人におよそ15本であり、このうちおよそ 620 万本は正規に登録されたものという。ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)における2019年の世界疾病負担データベースによると、タイはフィリピンに続いて東南アジアで2番目に銃による殺人事件が多いという。
(中国経済新聞)