北京の金融裁判所で、動画配信大手の「楽視網信息技術(北京)」に対し、10日間以内に原告の投資家に対し投資の損失分、手数料、印紙税など合わせて約20.40億元(約414.5億円)の支払いを命じる判決が下された。
この中で投資家の損失について、創業者の賈躍亭氏が楽視網と連帯で賠償責任を負うことになった。また、仲介機関である平安証券も、連帯責任として投資者の損失分の10%を負担する。
20億元(406億円)あまりという負担額は、上半期末時点の流動資産のうち現預金がわずか5億元(101.6億円)という楽視網からすれば、たやすい数字ではない。
楽視網は2010年8月12日にベンチャー市場に上場し、2015年には時価が1700億元(3.45兆円)を超え、この分野で最高額の会社となった。
しかし、2016年末に資金繰り問題が明るみになって多額の債務を抱え、2017年7月には賈氏がアメリカに高跳びしてしまった。
2019年4月には、楽視網および賈氏が情報開示法違反などの罪に問われ、証券監督管理委員会による調査が始まった。そして2020年7月21日に楽視網は上場を廃止し、株価はこの日の終値で0.18元(約4円)であった。
(中国経済新聞)