先日、香港の女性歌手「ココ・リー」が『中国好声音』に出演した際の不当な扱いについて語った動画が暴露され、幅広い議論を巻き起こした結果、『中国好声音』を手掛ける「星空華文(スター・シーエム)」の株価が急落した。
この動画の中でココ・リーは、中国のオーディション番組『中国好声音』が出場者を不当に扱っており、出場者の利益を守ろうとする彼女の努力が主催者によって抑圧されていると非難している。ココ・リーは2022年に『ボイス・オブ・チャイナ』のメンターを務めたこともある。昨年の同番組の放送中、彼女と番組チームとの間に争いがあったという噂があったが、動画が暴露された後、ネット上では議論が過熱し番組へ避難が殺到、視聴者に対して謝罪要求まで出ている。
星空華文の公式サイトによると、同社は中国最大のバラエティ番組や音楽番組、ドラマなどを手掛ける制作会社。中国で人気を誇る『中国好声音』、『Street Dance of China』、『Making Love Out Of Nothing At ALL』などの有名バラエティ番組を制作している。
バラエティ番組の制作に携わる業界関係者は、『中国好声音』の大失敗は、番組の知財や投資に一定の悪影響を与えるかもしれないが、影響は限定的かもしれない。何しろ、このバラエティ番組は中国で10年以上も放送されており、今回の失敗は会社全体の収益に影響を与えるほどひどいものではない。
しかし、株主は納得しなかったようで、8月18日、星空華文の株価は23.43%急落し、その日のうちに時価総額100億香港ドル(約1853億円)を失った。
(中国経済新聞)