中国の造幣会社でまたも幹部が摘発 2年間で計4人が取り調べ

2023/08/23 09:00

中国人民銀行紀律委員会駐在の中央紀律検査監督委員会の監察チームおよび陝西省咸陽市紀律委員会・監督委員会は8月21日、中国印刷造幣集団の元取締役である陳義清氏が重大な規律違反をしたとして取り調べをしていると発表した。

中国印刷造幣のホームページによると、中国人民銀行駐在の中央紀律検査監督委員会の監察チーム、河北省紀律委員会・監督委員会が2022年9月14日、中国印刷造幣労働組合の元副主任で、群衆工作部の元主任である胡林華氏が重大な規律違反をしたとして、紀律審査や監察調査を受けていると発表している。

中国印刷造幣は、2021年7月にもその3年前に定年退職した元共産党委員副書記、総経理である賀林氏が摘発されている。賀氏は山西省平陸の出身で、人民銀行および中国印鈔造幣に計29年間勤務していた。

2021年12月8日には、賀氏の元部下で、中国印刷造幣で10年間賀氏とともに働いた陳耀明氏も出頭している。

陳耀明氏は1964年1月に湖南省衡陽で生まれ、大学を卒業して1984年に中国印刷造幣に入社し、総合企画部幹部、偽造防止印刷会社の準備グループ、上海銀行券印刷工場の副所長などを務めた。

陳耀明氏が出頭し取り調べを受けたことについて、インターネットでは「『同一番号の札』2兆元を私的に印刷」などと書かれた。これについて中国人民銀行は2021年12月22日、通貨金銀局の責任者から「悪質なデマ」と否定する公式発表をした。さらに、「人民元の印刷と発行には厳格な作業手順と遵守基準があり、法律と規則に従って関連作業を実施している。偽情報や風説の流布は厳しく糾弾し、公安当局に報告している」としている。

(中国経済新聞)