香港の四大一族の中でトップに君臨する李嘉誠氏一族に、3代目が静かに姿を見せた。これに対して、後継者登場か、などといったコメントが交わされている。
李嘉誠氏率いる長江実業集団が先ごろ、イギリス上場のファンドで支援用住宅や家具つき介護住宅といった資産を所有する不動産投資信託Civitas Social Housing PLCを、子会社を通じて約48.11億香港ドル(約881.4億円)で買収すると発表した。
これに関して6月26日に発表された長江実業のニュースリリースで、李嘉誠氏の孫娘である李思徳氏が、同社の業務発展部マネージャーとしてこの件の対応をしていた。
これにより、李嘉誠一族に3代目が登場したものと見られている。李嘉誠氏の長男である李沢鉅氏の娘として1996年に生まれた李思徳氏が、一族の3代目として初めて公の場に姿を現したことになる。資料によると、李嘉誠氏には2人の息子に計7人の子供がおり、長男の李沢鉅氏は3女1男でいずれも成人し、次男の李沢楷氏は3人の子をもうけている。
李嘉誠氏は2012年5月に、李沢鉅氏に長和実業の全資産を委ね、李沢楷氏に自身の仕事を任せると正式に発表していた。また李沢楷氏が保有していた一族の信託の株式1/3を李沢鉅氏に譲り、李沢鉅氏の保有株が2/3に増えた。
李沢鉅氏は、2018年3月になってようやく、会長および総経理として李嘉誠氏による長和実業関連の全事業を受け継ぐことになった。父親とともに33年間働いた李沢鉅氏はすでに54歳となっていた。3代目への引き継ぎも、長い道のりをかけたものとなりそうである。
(中国経済新聞)