近年、中国では婚姻件数が減少し、初婚年齢が先延ばしになっている。過ぎ去ったばかりの2022年、中国の婚姻件数はどのように変化しているのか。
中国民政省が発表した最新データによると、2022年の婚姻数は683.3万組で、ホームページ上で発表されている1986年以降で最も少ないことが分かった。
またこの数は、ピークだった2013年の1346.9万組から9年連続での減少となっている。このうち2019年には1000万組を割り、2020年には900万組を割り,2021年には800万組を割り、そして2022年には700万の大台を割った。データを見ると2022年の婚姻届けの数は前年より80.3万組、率にして10.5%減り、ピークの2013年から9年間で49.3%減と、ほぼ半分に減ってしまった。
急速な結婚離れが進んでいる理由は、適齢期の遅れや適齢者数の減少、考え方の変化、コロナの影響など様々に及んでいる。
ここ40年間の出生者数のデータを見ると、1987年のピークを最後に下り坂をたどっている。つまり、もともと人数の少なかった95年以降、あるいは2000年以降に生まれた世代が適齢期に差し掛かっているということである。
さらに初婚年齢について、人口の専門家である広東省参事室特約研究員の董玉整氏は、「今は晩婚化の一途をたどり、27歳を過ぎてから結婚する人がほとんどである」という。「中国国勢調査年鑑-2020」によると、2020年の平均初婚年齢は28.67歳で、2010年(24.89歳)より3.78歳上がっている。
婚姻数が大幅に減っていることで、第1子を中心に出生率にも影響が生じてくる。中国ではこのところ第1子の出生数が減り続けており、2021年は初めて500万の大台を割りこみ468.3万人となっている。
2022年1月20日、国家衛生福利委員会人口家族部の楊金瑞副部長は記者の質問に対し、「90年代以降と00年代以降が結婚・出産の新しい主体として、大多数が都市や町で育ち、教育年数が長く、就職競争の圧力に直面し、結婚・出産が遅れる現象が顕著になった。また、若者の結婚・出産に対する意識が大きく変わり、独身や子供を持たない傾向が徐々に強まっている」
(中国経済新聞)