上海汽車集団(SAIC motor Corporation Ltd.)は第1四半期、ガソリン車の販売台数の減少と新エネルギー車の納期遅れという二重苦に悩まされた。当期の生産台数は前年同期比25.09%減の95万900台、販売台数は26.99%減の89万1200台で、2022年10月以降、6ヵ月連続で販売台数が減少した。
海外向けを除いた国内販売台数は、前年同期比39.53%減の63万4100台だった。そのうち新エネルギー車の生産台数は前年同期比27.26%減の15万2900台、販売台数は前年同期比26%減の14万2100台で、年間目標の9.47%しか達成できていない。
上海汽車集団傘下の独立系新エネルギーブランド「智己汽車(IM Motors)」は、中国のテスラと呼ばれている。同社は、2022年6月に同社初のモデル「IM L7」の納車を開始、8月には納車台数が1000台を超えた。しかし、2023年3月の納車台数はわずか29台で、納車から10カ月後には生産停止の危機に直面している。
2023年、上海汽車集団は、新エネルギー車販売台数150万台、海外販売台数120万台を含む年間600万台の販売目標を掲げていたが、第1四半期の生産・販売台数は、年間目標の14.85%にとどまっている。
また、上汽大衆汽車(SAIC Volkswagen Automotive Co., Ltd.)は31.67%減、上汽通用汽車(SAIC General Motors Co., Ltd.)は32.26%減、上汽通用五菱汽車(SAIC GM Wuling Automobile Co., Ltd.)は40.96%減少し、3社全体で約33万台の減少となった。第1四半期の稼働率は46%で、今年の遊休生産能力が310万台に達する可能性がある。その一方で、輸出と海外現地生産台数は順調で、第1四半期は前年同期比49.56%増の25万7100台となった。
(中国経済新聞)