アメリカ、中国企業36社を制裁リストに追加 また21社を「外国直接製品ルール」対象に

2022/12/16 14:19

イギリスの経済紙「フィナンシャル・タイムズ」は12月15日、アメリカ商務省が中国企業36社について、国内企業が主要製品を輸出する際に難易度の高い許可証を取得する対象に指定したと発表した。

さらにアメリカ商務省は、中国の21の企業や団体について、アメリカ以外の会社がアメリカの特定の技術を含んだ製品の輸出を禁止する「外国直接製品ルール」の対象とした。

アメリカは10月の段階で、中国に対して高性能チップの開発や中国国内でのチップ製造に必要な設備の生産を阻止することを目的とした輸出規制を発表している。

商務省で輸出問題を担当しているAlan Estevez次官は、「10月の行動のさらなる強化に向けて厳しい規制を講じている……アメリカの安全を守るために」と述べている。

「フィナンシャル・タイムズ」によると、今回対象とされた中国企業の中で最大のターゲットは、メモリーチップの中国最大手である長江存儲科技(YMTC)である。これについてアメリカ商務省は、「日本にある子会社も含めて『移転のリスク』が存在する」としている。

ただしYMTCは、「外国直接製品ルール」の対象からは外れている。

先ごろ、アメリカ民主党代表である上院のChuck Schumer議員は、2023年の国防予算法案でYMTC、中芯国際(SMIC)、長鑫存儲(CXMT)のチップについて、政府による購買や使用を禁止するとの修正案を提出した。この8580億ドル(約118兆円)にのぼる国防法案は衆議院を通過しており、今週に上院で採択されると見られる。

アメリカ商務省はまた、上海微電子(SMEE)、上海集成電路開発中心、中国電子科技集団の子会社なども制裁対象としている。

(中国経済新聞)