中国で「新型コロナウイルス規制のさらなる緩和策の実施に関する通達」が発表されて以来、航空市場が急速な回復を示している。
中国の航空便管理当局の最新データによると、先週(12.5-12.11)の国内便の本数は前週より67%増えて35658本であり、このうち12月11日は7151本で2019年同期の64%にまで回復し、その後も順調に伸びている。
中国では今年2月末、各地でコロナが発生したことを受けて航空便が大幅に減り、その後上海で感染が拡大したことでさらに悪化し、1日2000本に満たない状態となった。それから徐々に回復していったが、8月には海南省三亜で、11月には広東省広州でコロナが再発したためにまたも運航が減り、1日あたり3000本を割り込んでいた。
しかしこの1週間で一気に倍増しており、最新のデータによると12月12日の運航予定本数は7378本となっている。現在の勢いから見て、短期間で急激に増える見通しである。
国内線の回復状況について、地域別では西北部が前週比で168%も増えている。コロナ規制の緩和が最も功を奏しており、域内各省で100%以上の伸びを記録している。
また31の省/市/自治区(香港、マカオ、台湾を除く)の中で、これまでの本数が1日わずか100本にも満たなかった重慶市が前週比で600%以上の増加を記録した。生活が元に戻りつつある中、現地の江北空港は11日間連続で運航本数を伸ばしている。
また、四川省成都は2021年、天府空港がオープンしたことにより、国内線の発着本数が2019年同期を上回っており、主要都市の中では回復率がトップである。以下遼寧省瀋陽、海南省三亜も回復率が8割以上に達している。
回復率を路線別に見ると、成都-浙江省杭州が132.1%、成都-雲南省昆明、上海-瀋陽/吉林省長春/三亜などの観光ルートが2019年の同期を超えている。ただしビジネス客は出足が鈍く、北京-上海、北京-広州、深センは5割に満たない状態である。
(中国経済新聞)